外部量子効率測定用マニュアルプローバー |
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本装置は、LEDなどの微小発光素子における外部量子効率(EQE: External Quantum Efficiency)を測定するためのマニュアルプローバーです。特に、ウェハレベルで形成されたLED素子の光学特性評価に最適化されており、研究開発から製造プロセスの評価に至るまで、信頼性の高い測定データの取得を可能にします。 本システムでは、顕微鏡による高倍率観察を行いながら、プローブ針を正確にLED素子の電極へ当接させることができます。電流を印加して素子を発光させ、裏面側から放射される前方光(2π方向)を積分球に効率よく取り込み、分光器を用いて波長ごとの分光放射束(2π)を定量的に測定します。得られたスペクトルデータに基づいて光子数を算出し、印加電流とあわせて外部量子効率を導出します。 |
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■仕様 |
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■近赤外LEDの分光放射束(2π)測定データ |
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※本仕様および外観は改善のため予告無く変更することがあります。 ※外部量子効率を算出するプログラムは付属しておりません。 |
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■外部量子効率(EQE)とは |
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外部量子効率(EQE: External Quantum Efficiency)とは、LEDなどの発光素子において、 式: ■ EQEと他の量子効率との関係EQEは次のように分解できます:
■ EQEの重要性
■ EQEの測定方法(概要)
■ まとめ
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■外部量子効率の算出ステップ(2π測定をもとに) |
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■内部量子効率(IQE)とは |
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内部量子効率(Internal Quantum Efficiency, IQE)とは、半導体材料中で励起されたキャリア(電子と正孔)のうち、 放射再結合して光子を放出した割合を表す指標です。
定義式: IQEが高いほど、材料内部での光変換効率が高く、LEDやレーザー、太陽電池などの性能に大きく寄与します。 IQEは材料の結晶品質、欠陥密度、界面状態、組成不均一性などの影響を強く受けます。 |
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■クライオスタットを用いたIQE測定の概要 |
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クライオスタット(極低温冷却装置)を用いたフォトルミネッセンス(PL)測定は、IQEを相対的に評価する一般的な手法です。 温度を10 K前後まで下げることで、非放射再結合が抑制され、ほぼすべての再結合が放射過程として観測されます。 このときのPL強度を基準(理想的な最大発光)とし、室温でのPL強度と比較してIQEを評価します。
IQEの近似計算式: |
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■外部量子効率(EQE)と内部量子効率(IQE)の関係 |
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外部量子効率(External Quantum Efficiency, EQE)は、デバイスから外部に放出された光子数と、注入または生成されたキャリア数の比です。
定義式: EQEは内部での発光効率だけでなく、光取り出し効率(Extraction Efficiency, ηout)にも依存します。 その関係は次のように表されます:
ここで、 |